海外出張実演 in サンフランシスコ

外部イベント

去る7月23日・24日の2日間、アメリカ・サンフランシスコへ出張実演に行ってまいりました。今回は江戸東京博物館さんからの招聘で、日本の最先端のJ-POPカルチャーを紹介するイベント「J-POP SUMMIT 2016」にて、伝統木版画の摺り実演&摺り体験ワークショップを行いました。

会場は、海越しにゴールデンゲートブリッジも望める絶景に建つ元海軍の施設で、現在は広い倉庫や古い建物を活かして大規模なイベントに利用されているフォートメイソンセンター。最先端のJ-POPカルチャーを紹介するイベントだけに、日本のアニメやアイドルが好きな若者を中心に、コスプレしている方もたくさんいらっしゃいました。

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サンフランシスコでも大人気!
伝統木版画の技に拍手喝采

実演では若手摺師の山本が、葛飾北斎「神奈川沖浪裏」を題材に、真っ白い和紙の状態から完成までの全8工程をご披露。海外でも人気があり、認知度の高い「神奈川沖浪裏」。ブース前の通路で摺り実演をアナウンスすると、たちまちブース内からはみ出るほどの大勢のお客さんにお集まりいただきました。

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皆さん、一色一色摺り重ねていく毎に摺師の一挙手一投足を見逃すまいと、集中してじっくりとご覧になっていました。浮世絵版画は、江戸時代に商業印刷として発展したため、その制作工程は採算性・効率性を踏まえたものになっていることをご説明すると、深く納得されていました。摺師の動き一つ一つに無駄がないことを実演を通してご理解いただけたようでした。

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体験ワークショップでは、実際に職人が使うもの同じ道具で「神奈川沖浪裏」の輪郭線のみを摺り体験いただきました。皆さん、思っていた以上に力が必要なことに驚いていらっしゃいました。一生懸命に摺った作品の出来栄えにご満足の様子でした。

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今回のJ-POP SUMMITでは、予想以上に日本の伝統文化への関心が高く、浮世絵そして木版技術に興味を持っていただいたことに我々も嬉しく、とても良い文化交流になりました。浮世絵に触れ、実際に体験することでより日本を身近に感じていただけたように思います。ご参加いただいた皆さん、そして主催者の方々に感謝いたします!ありがとうございました。