企画展 アダチ復刻事業の礎 「謎の絵師・東洲斎写楽の全貌に触れる」 開催のお知らせ

寛政6年(1794)彗星のごとく浮世絵界に登場した写楽は、名版元・蔦屋重三郎のもと、わずか10ヶ月の期間に、140数点に及ぶ浮世絵を描き、忽然と姿を消した謎の絵師ともいわれています。明治以降、世界を魅了した写楽の作品は、いち早く海外のコレクターのもとへ流出。中には世界に一点しか現存が確認されていない作品もあり、写楽の全容を把握することは極めて困難でした。

写楽をこよなく愛したアダチ版画研究所の創業者安達豊久は、世界に散逸した写楽の作品を一堂に揃えその真の魅力を人々に伝えたいとの想いから、写楽作品全図の復刻事業に乗り出し、三十数年の歳月を経て1984年に完成しました。
当時は、情報も乏しく、入手できる資料も限られた時代、その熱意はひとかたならぬものがありました。写楽の全作を手にするという奇跡を可能とした復刻事業は、資料的にも高い評価を受け、国内外から称賛されました。

昭和のはじめから浮世絵の復刻事業を基本とし、これまで1200種類以上の浮世絵を制作してきたアダチ版画研究所の礎ともいえる写楽の全復刻。
今回、当時の制作過程を垣間見ることのできる資料や制作工程・道具、そして、写楽の代表作でもある黒雲母の大首絵全28図を中心に写楽の傑作を展観いたします。写楽をまとめてみる醍醐味をアダチ版で体感ください!

 

企画展 アダチ復刻事業の礎
「謎の絵師・東洲斎写楽の全貌に触れる」

会 期:2019年6月15日(土)~6月30日(日)【月曜休】
時 間:火~金曜日 午前10時~午後6時

土・日曜日 午前10時~午後5時

入場料:無料
会 場:公益財団法人アダチ伝統木版画技術保存財団

〒161-0033 東京都新宿区下落合3-13-17
JR目白駅より徒歩8分
TEL:03-3951-1267/FAX:03-3951-2137