第11回 アダチUKIYOE大賞 結果発表!
沢山のご応募ありがとうございました。公募の結果は、下記の通りとなりました。
【 第11回アダチUKIYOE大賞 結果 】
募集期間 2019年7月12日より2019年12月25日まで
募集内容 応募要項(2019年)のページ参照
応募点数 58点
応募者データ [居住地] 日本、スウェーデン
選考委員 小山登美夫(ギャラリスト)
三井田盛一郎(東京藝術大学 美術学部絵画科 准教授)
山下裕二(明治学院大学 文学部芸術学科 教授) 敬称略・五十音順
安達以乍牟(当財団理事長)
山下裕二(明治学院大学 文学部芸術学科 教授) 敬称略・五十音順
安達以乍牟(当財団理事長)
審査方法
第11回目となった今回は、「現代の浮世絵を描く才能のあるアーティストを発掘する」という趣旨にならい、昨年度同様に制作した作品を紹介するポートフォリオを募集いたしました。
審査においては、応募者の画風や力量、日頃の制作活動の成果に重点を置き、総合的な観点から現代の浮世絵師としての可能性を秘めた方々を選出いたしました。
今回の受賞者2名には、主催者との打合せの後、新たな作品の版下絵の作成に取り組んでいただく予定です。
審査においては、応募者の画風や力量、日頃の制作活動の成果に重点を置き、総合的な観点から現代の浮世絵師としての可能性を秘めた方々を選出いたしました。
今回の受賞者2名には、主催者との打合せの後、新たな作品の版下絵の作成に取り組んでいただく予定です。
受賞
大 賞 賞金 30万円+現代の職人の技で木版画として制作(完成した木版画を進呈)
池田 和宏
優秀賞 賞金 15万円+現代の職人の技で木版画として制作(完成した木版画を進呈)
諸星 朋子
佳 作 賞金5万円
笹本 正明
三宅 玄朗
【 大賞 】 池田 和宏
© Kazuhiro Ikeda
[選考者のコメント]
ひとひねり加えたコンセプトの面白さが高く評価されました。斬新な発想によって描き出される近未来的フィクションの要素は、現代の浮世絵としてふさわしいように感じられます。木版を意識した絵づくりや、優れた画力も選出の理由となりました。
【 優秀賞 】 諸星 朋子
© Tomoko Morohoshi
[選考者のコメント]
さっぱりとした気持ちの良い美人画に審査員の注目が集まりました。独特の絵心があり、見る者を惹きつけます。墨ならではの表現の面白さを木版にどういかせるか、作品の出来上がりが大変楽しみです。
【 佳作 】 笹本 正明
© Masaaki Sasamoto
[選考者のコメント]
優れた技量と緻密で丁寧な描き込みに評価が集まりました。印象的な画風や、経験とキャリアに裏打ちされた高い表現力が魅力的でした。
【 佳作 】 三宅 玄朗
© Genrou Miyake
[選考者のコメント]
他に類を見ない独特の発想に鮮烈なインパクトを受けました。独自性の強い画風や表現方法には、どこか目を離せない魅力を感じました。
選考にあたって
[総評]
昨年に引き続きポートフォリオによる審査を行う中で、作家自身の個性や能力をより具体的に把握することができました。
また、告知のポスターやチラシに加え、財団のHP上での受賞者インタビューにおいて、受賞者の作品がプロの彫師・摺師の技術によって木版画作品になるという部分を全面に押し出したことから、木版という表現手段に興味を持っていただき、自分の作品が木版画になることに思いを巡らせてご応募くださる方が多くいらっしゃいました。
また、告知のポスターやチラシに加え、財団のHP上での受賞者インタビューにおいて、受賞者の作品がプロの彫師・摺師の技術によって木版画作品になるという部分を全面に押し出したことから、木版という表現手段に興味を持っていただき、自分の作品が木版画になることに思いを巡らせてご応募くださる方が多くいらっしゃいました。
ポートフォリオによる審査は、作家その人に焦点を当て、画力や一目見てその人とわかるような個性、木版画作品にした際に生まれる魅力、さらなる可能性を感じさせてくれる作家かどうかということが中心となりました。
ここ数年の傾向として、これまでの受賞者にならった作風での応募が増えています。当財団では、新たな木版の可能性を探るという公募本来の目的に立ち返り、様々なジャンルや画風の作品から受賞者を選出していきたいと考えています。
来年度以降は、ポートフォリオ審査を継続して行うと同時に、受賞者と制作する木版画が広く一般に評価をされることにより、木版がもつ表現の可能性に応募者の目が向くような公募にしてまいります。