企画展『北斎が極めた「自然の表現」』開催
江戸時代から続く浮世絵制作の技術を、次代へと継承するために活動を行う(公財)アダチ伝統木版画技術保存財団は、財団常設展示場にて、2022年4月12日(火)より企画展『北斎が極めた「自然の表現」』を開催(共催:株式会社アダチ版画研究所)します。
展覧会詳細
今なお世界で高い評価を受けている浮世絵師・葛飾北斎。今年2022年の春、日本各地で大規模な「北斎」展が開催され、大きな注目が集まるこの機会に、アダチ版画研究所では、4月12日(火)から6月11日(土)まで、企画展『北斎が極めた「自然の表現」』を目白ショールームにて開催することといたしました。
今回の企画展では、森羅万象を描こうとした北斎が、自然界をどのようなまなざしで見つめ、いかにして描き出そうとしたのか、北斎の「自然の表現」に焦点を当ててまいります。
また、本展は会期を前後半に分け、前半に当たるPart1では自然の「静」と「動」を美しく描き出した北斎の傑作花鳥画「北斎花鳥画集」の魅力に、最大のライバルとも言える存在であった広重の花鳥画との比較を通して迫ります。
後半となるPart2では、北斎生涯のテーマである水の表現の集大成とも言える「諸国滝廻り」に焦点をあてた展示を行います。北斎が画業の中で試行錯誤を繰り返した水の表現、中でも「波」の描かれ方の変遷を、ご紹介するとともに、他の絵師が描いた「滝」をはじめとする水の表現との比較を通して、北斎の水表現の魅力に迫ってまいります。
ぜひこの機会に、北斎や伝統木版技術の魅力に触れていただければ幸いです。