企画展『富士山世界文化遺産登録10周年記念 現代の匠の技で辿る 浮世絵の富士山』開催

2013年6月、富士山は「信仰の対象と芸術の源泉」であることが評価され、世界文化遺産に登録されました。中でも、北斎や広重が描いた浮世絵の富士山は、富士山を世界中に知らしめるとともに、西洋絵画の発展に大きな影響を与えました。

このたび、当財団では、富士山世界文化遺産登録10周年を記念して、6月20日(火)から8月12日(土)まで、企画展『富士山世界文化遺産登録10周年記念 現代の匠の技で辿る 浮世絵の富士山』を目白常設展示場にて開催することといたしました。アダチ版画独自の制作の視点をまじえ、改めて浮世絵の富士山の魅力をご紹介します。

また、世界遺産に登録された富士山を前衛芸術家・草間彌生氏が木版画のために描き下ろし、現代の匠と共に制作した「七色の富士」全図を会期中展観いたします。
 
 

Part1. 富士山を世界中に知らしめた”浮世絵の富士山” 
    ~アダチ版復刻浮世絵版画で辿る~

浮世絵にはその時々の世相や流行が如実に映し出されました。富士山が描かれた浮世絵が人気を博した背景にも、ある流行があります。葛飾北斎『冨嶽三十六景』や、歌川広重『冨士三十六景』などの作品を中心に、アダチ版画の彫師・摺師によって現代に色鮮やかに甦った復刻版で「浮世絵の富士山」流行の背景を展観します。
 

 
 

Part2. ”浮世絵の富士山”の魅力を生み出した匠の技
    ~ 北斎「赤不二」 の制作で辿る~

『とりわけ、19世紀前半の葛飾北斎の「富嶽三十六景」は、富士山を世界中に知らしめるとともに、西洋絵画の発展に大きな影響を与えた』 これは、富士山が世界遺産に登録された際のコメントです。富士山を世界に知らしめ、更に西洋絵画の発展に多大なる影響を与えた浮世絵。なかでも「赤不二」として知られる『凱風快晴』は、まさに省略の美の象徴として西洋の人々に驚きをもって受け止められました。浮世絵を作り出した印刷技術は、商業印刷のための技術として独自の発展を遂げました。その伝統木版の技術を道具や制作工程などを通じてご紹介します。
 

 
 

Part3. 「芸術の源泉」であり続ける富士山
    草間彌生氏が挑戦した現代の浮世絵「七色の富士」特別展示!

古より「芸術の源泉」として愛された富士山は、今もなお芸術家たちのモティーフとして、多くの名作を生み出しています。
今回、特別展示として、前衛芸術家・草間彌生氏が木版画のために描き下ろし、アダチ版画の現代の匠と共に2014年に制作した「七色の富士」全図を、会期中展観いたします。
 

 
 

イベント情報

〇申込方法 ※受付終了
イベントはすべて事前予約制。抽選にて予約の受付を行います。参加をご希望の方は、下記URLより申込フォームへアクセスし、7月10日(月)までにお申込みください。7月12日(水)抽選結果を発表いたします。
https://forms.gle/iycVqbMZyXMeFH4h8
 

①摺の実演
実施日程:7月22日(土)午前10時~
定員:25名

②[親子向け]摺の実演+摺体験
実施日程:7月22日(土)午後1時半~ 
定員:15組(対象年齢6~15歳。お申し込みは保護者1名、子ども2名まで。)
※体験は1組につき2名様までとさせていただきます。

③ギャラリートーク&摺の体験イベント
実施日程:7月29日(土)、8月11日(金・祝)
     各日2回 午前11時~/午後2時~
定員:各回10名

 
 

 
 

企画展『富士山世界文化遺産登録10周年記念 現代の匠の技で辿る 浮世絵の富士山』

会 期:2023年6月20日(火)~8月12日(土)

【日曜・月曜・祝祭日 休館】 ※8月11日(金・祝)は営業

時 間:火~金曜日 午前10時~午後6時 

土曜日 午前10時~午後5時

入場料:無料
会 場:公益財団法人アダチ伝統木版画技術保存財団

常設展示場
〒161-0033 東京都新宿区下落合3-13-17
JR目白駅より徒歩10分
TEL:03-3951-1267/FAX:03-3951-2137