第7回(平成27年)アダチUKIYOE大賞作品木版画制作スタート!

UKIYOE大賞

“21世紀の浮世絵師の発掘”を目的に、平成21年度より始まった公募展「アダチUKIYOE大賞」。昨年度、第7回の応募総数62点の中から大賞を受賞した、島崎良平さんの作品の木版画制作が始まりました!「美男・美女画」をテーマに繊細な筆致で描かれた美人画は、伝統木版技術を継承する若い彫師・摺師の技で、“現代の浮世絵”として生まれます。

伝統木版画と同じく制作は、絵師が描いた下絵を彫師が直接版木に貼り、版を彫っていくことから始まります。初めに彫るのは、すべての版木の基準となる主版(おもはん)、墨線を摺るための版木です。彫に使う道具は、彫師の命ともいえる小刀(こがたな)。絵師の思いがこもった筆致を忠実に、線の両側に切れ目を入れ、彫り進めていきます。

小刀を入れ終えた主版。小刀が入れば、彫の工程は8割方終わりです。この後は、墨線が凸部として残るように、大小様々な鑿(のみ)を使い分けながら、不要な部分を削り取っていきます。島崎さんが描く魅力的な美しい描線が、そのまま版となります。主版が彫りあがるまで、もうまもなくです。
今後も、制作の様子を随時お知らせいたします。乞うご期待!

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